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太氣至誠拳法 鎌倉太氣拳は澤井先生直伝の佐藤嘉道先生の稽古体系を実践します。

TEL. 090-8030-2262

佐藤嘉道先生の指導の記録YOSHIMICHI SATO'S DIRECTION

2012年4月の稽古の記録です。

当日の稽古の流れ

  • 午前中に鎌倉に着かれてそのまますぐに稽古開始。
    3時間ほど休みなしで稽古をした後で、全員で遅い昼食を食べながら佐藤先生のお話を伺いながら楽しい時間を過ごしました。
    食後に小町通りを散策していたら時間があっという間に経ち、鎌倉駅までお見送りをしました。
    大変充実した稽古でした。
  • 稽古内容は
    1.立禅
    2.揺り
    3.気を入れる
    4.這い
    5.練り
    6.迎手
    7.対人稽古(手を合わせて回す)
    8.推手(片手2種・両手)・両腕のぶつけ合い
    9.棒を使った稽古(迎手)

    すべて佐藤先生とマンツーマンで指導していただきました。

参加者のコメント

それぞれのレベルに応じた内容になっています。感じたまま、覚えたままの内容でコメントをいただきました。

  • 三浦さん

    <感想>
    ・初めて本物の使い手に稽古をつけていただいて感動
    ・柔らかい
    ・体が強い、重い
    ・手足の一致、予想以上に自然なもの、もっとロボット的なものをイメージしていた。
    ・傍で見ていいて思ったよりもわからない。触れて初めてわかる部分が大きかった。

    <稽古内容、注意点>
    ○立禅
    ・両足の間隔は肩幅、から少し足を開き、さらにかかとを外に出す。結果的に肩幅より若干広め。歩幅と同じくらい。
    ・腰は落としすぎなくていい。少し落としてピタッとくる位置。お尻がかかとの上に乗ってくるような状態。お尻を後方にやりすぎて後重心になった状態(馬にまたがるような姿勢)は良くない。かかとはうっすら浮くような状態。
    ・手は肘があまり落ちないようにする。
    ・手の内側に神経を入れる。神経をいれるのは、禅の状態で、パッと正中線を攻撃されたときのドキッとした感覚、その時の状態。それを維持する。先生は樹木を抱くように、と言われた。
    ・腕(手)は上からおろしてくるやり方と、下から上げていくやり方と二つある。
    ・人差し指は特に抜かない(?)
    ・手を内側(小指の方向)にひねり込み過ぎない
    ・終える時は、手を引いてきて、ゆっくりと下ろしていく。落としていた腰を特に最後にクッと上げて手の動きと一致させる。少し手をゆすってみて、血が下りてくるような、重く感じるようであれば良い。神経を一旦休める。力が入っていると、神経が休まらないので良くない。

    ○揺り
    ・右足を斜め前に一歩出す。禅の足の位置をそのままで回転させて斜めを向くのはちょっとおかしい。手をゆっくりと前後させる。足腰は動かさない。禅・揺りは「静」の稽古であるため、動きは最小限に、手だけとすることで神経を養う。運動になってはいけない。手を引いて、出す、の切り替えの時にあまり手首を返したりしない。余計な動きが多いと運動(=「動」の稽古)になってしまう。
    ・右前が終わったら左前
    ・体勢が決まり、神経を通し、腕を動かし始めたら、あとは呼吸だけを意識する。
     
    ○気を入れる
    ・片手の上にもう一方の手をのせて腰を入れて気を入れる。腰と手を一致させる。重心は落とす。体重を乗せる。両手を使うのは、的・抵抗があるとやりやすいから。本来は片手など、単独でやってもよい。慣れるに従い、下にでも前にでも横にでもできるようになると良い。下方向が重心を乗せる感じがわかりやすい。

    ○這い
    ・本当のがまん大会。本当は肩の力を抜くのだが、(途上の段階で)稽古していて肩や首、腰が痛くなるのは仕方ない。
    ・腰はかなり落とす。落とせば落とすほどいい、と昔言われて、膝がつくほど落として稽古していた時もあるが、そこまですると動きや姿勢が悪く(前傾して尻がでた状態)になってしまうのでそれではいけない。そこまで落とさなくてもよい。(膝が直角に曲がるくらいにしていた)
    ・腕は上げ過ぎず、伸ばし過ぎず。手のくるぶしが頭の高さくらい。体軸は基本まっすぐ。手を内旋しすぎて掌が正面~外側を向かないよう注意する。少し内側に向く。腕の状態は禅をそのままで、腕の内側に神経を入れる。
    ・足、禅の状態から、片足を一方に寄せて、かかとから斜め前方に出す。出す距離は禅の足幅。出しすぎない。片足を出したら、後足は地を蹴りながら内側に締めて前足に寄せる。重心が完全に前足に乗ってから寄せるのであって、それまでは寄せない。
    ・前進3~5歩ほど繰り返し、逆に後ろ方向に進む。後ろに進む時は、出す足はつま先から出す。そして後足に重心を移動させてから、前足を寄せていくが、寄せる時に後足が外股気味に開いているのは良くない。むしろ内側に締めるくらいにしつつ(内股気味)前足を寄せていく。
    ・ジグザクに前後進する時の斜めの角度は何度と決まっているわけではなく、各々が決めて良い。ただし前後する時に足のつく位置は(当然角度も)同じとする。
    ・ゆっくりと時間をかけて行う。 
    ・一通り終わったら、歩くような速度で速く、流れるようにやるのも良い。

    ○練り
    ・手と足を一致させる。足が先にいかない。
    ・這いのように腰を落とさなくてもよい。
    ・足はかかとから、とかすり足とか意識せず普通に出せばよい。(見た目にはかかとからついているように見える、普通に歩いている感じ。)
    【手を前後に出し入れする形式】
    ・手の動きは揺りと同様。
    ・手に何か(花瓶など)を持つことをイメージする時は手首をあまり返さないで前後させる。何か持つことをイメージする方が足との連動がしやすい。
    ・足の動きを細かくしたり方向転換をしたり、変化をつけていくと、探手のようになってくる。
    【両腕を同じ方向に回す形式】
    ・手を上げる高さは這いと同じ。
    【両腕をともに内側に回す形式】
    ・1人でやる他、2人で組む稽古もある。2人で手の平を重ねて回しながら前後する。一方が押せば他方は引く、時折横に捌いて押してくる勢いをはずしたり、動きに変化をつける。

    ○迎手…練りの練習中に登場
    ・突を腕の内側で触り落とすように行う。決してはじかない、打たない、払わない。力を入れて打ち受けてしまうと、そこに自分の意識が集中してしまい、もう一方の手等が死んだ状態となり、反撃もままならず、次の防御も遅れる。また、相手は片手をはじかれても、もう一方の手が生きており、そちらで攻撃を加えてき、危険な状況となる。相手の攻撃を「迎え」て、落とす、と相手は突いた手ももう一方の手も死んだ状態となり、次の攻撃が出せない状態となる。こちらは両手が生きた状態。先生はこの状態から、短い距離で瞬間的に打撃を出した。
    ・重心を落とし、ジン(人?)を維持したまま迎え入れる。
    ・手首は死なない。手は頭を垂れない。突を手でひっかけないし、手首でもひっかけない。腕の内側をつかう。手首でひっかけるのが癖になっている(←私に対しての言葉)。
    ・<個人的感想>中段突に対して実際に体験させてもらった。とにかく柔らかく力みがない。突手を受けられた感覚がほとんどなく、なぜ先生の胴体から突がはずされているのか不思議なくらい。しかも完全にはずされている。

    ○推手
    【片手式】
    ・腰をきる稽古。太極拳の推手の形をやっている。
    ・この腰をきる動きは、太気拳の太さばきとか打撃にそのまま使うわけでもない…(さほど役に立たない?)
    ・上下にはずして切り返すのと2通りある。攻め手は相手の中心を攻める。
    ・互いの前足の足刀側を合わせて立つ。
    【両手式】
    ・練りの2人でやる方式と同じような感じ。一方が押せば他方は引く。
    ・触り続ける。力を入れ過ぎない。
    ・小さく固まりやすいので注意。
    ・隙があったら突く、という方法もあり、昔は胴体を突く、というルールで結構やったが、あまり良くない。当てられないことに意識がいきすぎるし、体が大きい方が有利になる。
    ・澤井先生は柔道を相当やっていたから、掴む、触る距離での押し引きの稽古はあまり必要を感じなかったようだ。推手についてはこういった稽古がある、と教えたがあまり薦めたりはしなかった。

    ○基本稽古(の一部)
    ・こんなのもやった、ということで先生からやりなさい、と言われたわけではない。
    【腕の上げ下げ】
    ・2人組で片手式推手の形で行う。一方が相手の前腕を上から手刀の形で押さえつけ、他方はこれを上に持ち上げて、今度は逆に相手の腕を上から押さえつける。これを繰り返す。持ち上げる側の稽古であり、押さえる側は抵抗を様々に加減することで上げる側の力の出し方を養わせる。
    【腕のぶつけあい】
    ・腕の外側を互いにぶつけあう。互いに、腕を顔の前方の辺にやや伸ばして振り出し、ぶつけあう。これを互いに繰り返す。腕が強くなる。

    ○棒を使った稽古
    【中段への突を受ける】
    ・<個人的感想>遅くても早くてもあまり避けたり受けたりできなかった。起こりに気付けず反応が遅れる。
    【ランダムな振り、突】
    ・これは自由に受けて捌いてよい、自分の思う通りにやってみる。
    ・下段への攻撃には膝を上げる
    ・腕は上げておく。下がってこない。
    ・運歩は行っていても、足幅が広がらないよう気をつける。

    ○番外編(佐藤先生の言葉)
    太気拳のモットー:一生懸命やりすぎず、あきらめず
    佐藤先生の一言:私と先生の違うところは、同じ「好き」でも先生のは私の10倍は好きということだね。

  • 中内さん

    佐藤先生の動きに気をとられて、細部の記憶があいまいです・・・。
    1.立禅 ・足幅は自分の歩く一歩の歩幅と同じ
        ・やや膝を内側にしぼり、お尻の真下にかかとがくる
        ・膝は軽く曲げる。曲げすぎは筋肉の訓練でしかない。
        ・手の上げ下げと足の曲げ伸ばしが同時になるように。
        ・手は木を抱くように、人差し指どうしがつながる感じ。
        ・視線は3メートル先を見る。
        ・「人」をまもる。突きが顔面に来たときの緊張感を手の内側にたもつ。
        ・澤井先生は半禅はあまりやらなかった。

    2.揺 ・腰や足は動かさず手だけ。
       ・呼吸は鼻ですって口で吐く??

    3.気を入れる
       ・両手、前(手の形は??)、左右も行う

    4.這
        ・手首が目の高さ。上げすぎも良くない。
       ・前に進むとき後ろ足でける。

    5.練
        ・すぐ崩されるので手は立てすぎない(前腕が回内外中間位ではだめ)。
        ・足と手はばらばらに使えるように。

    6.二人稽古
       ・迎え手??
       ・お互いのてのひらをあわせ、回しながら前後にすすむ。
       ・推手 ・お互いに手をぶつける
       ・片方は手を回し、相手はそれをおさえる。
       ・這の時の手で押す 7.棒の受け
       ・手に神経が通っていること。

    ☆感想 長い間の稽古で培った佐藤先生の動きを拝見できて良かった。筋力やスタミナは年をとると衰えるが、太気拳の稽古を通じて積み上げていけるものがあることを感じた。佐藤先生の腕は体の一部というより別の生き物みたいだった。

参考(画像)

稽古の内容の一部をご紹介いたします。

  • 立禅  
         

  •        後ろ脚の膝が前を向くように気をつける
           きついところで頑張る。
  • 対人稽古(手のひらを合わせて回す)
           佐藤先生を思いっきり押してもびくともしない。身体を使うこと。
  • 払い手の説明
              合わせて攻撃手の説明もしていただきました。
  • 双推手
            佐藤先生は身体がぶれない。
  • 棒を使った稽古(迎え手を主体に)
            体力に応じて稽古をつけていただきました。




参考(動画)

佐藤先生の動画です。

  • 練り(迎え手) 佐藤先生の動きです。


      一部分だけですが雰囲気がお分かりになりますでしょうか。

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